June 15, 2008

航空会社は旅行会社に全ての責任を押し付けるな

久しぶりにカープ以外の話題で書いてみます。長文になりますがご容赦を。

海外ツアー料金、燃料サーチャージ含む「総額表示」に (讀賣新聞)

金曜日の讀賣新聞に出ていた記事です。
業界人としてこの問題だけは無視するわけには行きません。一言言わせてもらいます。

記事を読むとこの特別燃油付加運賃の問題、旅行会社と消費者間の問題だと誤解されかねませんが、はっきり言わせてもらえばこれは航空会社と消費者間の問題なのです。
旅行会社はあくまで航空会社の代行として消費者からこのサーチャージを徴収しているだけなのです。

この問題に関する詳しい記事はこちらにあります。

「付加運賃」に苦情殺到 航空VS.旅行 (フジサンケイビジネスアイ)

■旅行業界、総額表示を要請/航空業界、原油急騰で拒否

 旅行パンフレットの料金表示をめぐり、旅行業界と航空業界が対立している。ほとんどのパンフには、原油高騰で引き上げが続く「燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)」の金額が記載されておらず、「分かりづらい」などの苦情が殺到。旅行業界は付加運賃を含む「総額表示」を来年4月にも導入したい考えだ。そのためには3カ月ごとの付加運賃改定をパンフに合わせて6カ月ごとに変更してもらう必要があるが、航空業界は「急激な原油高に対応できない」と反発し、事態打開のめどはたっていない。

 ツアー旅行などのパンフレットには航空運賃やホテル宿泊料などを合わせた「旅行代金」だけが記載されている。
 例えば、ある大手の「ハワイ・ホノルル5日間滞在ツアー(7~9月出発)」の場合、料金は「6万9000~11万6000円から」と表示。付加運賃については「別途加算されます」とだけ説明されている。気づかずに、窓口で申し込むと、往復で4万円もの追加を請求される。
 燃料価格の上昇を自動的に料金に反映させる付加運賃は、原油高騰で上昇の一途。旅行代金の半分前後の金額が加算されるだけに、窓口でトラブルになるケースが多発しているほか、付加運賃を聞いて、申し込みをやめる人も多いという。

 ■「二重価格」

 昨年12月に日本旅行業協会(JATA)が加盟各社を対象に行ったアンケートでは、「二重価格の印象がある」「納得できない」「不透明」などの苦情が多数寄せられていることが分かった。また、複数の会社で、社員が詐欺呼ばわりされ、退職を申し出たケースも報告されている。

 付加運賃を表示できないのは、旅行商品は半期ごとに設定しパンフを作成することが通例になっており、四半期ごとに改定される付加運賃を反映できないことが原因だ。
 このため、JATAは来年4月からの総額表示導入を目指す方針を決定。5月7日に国内外の航空約60社に対して、(1)付加運賃の改定時期を旅行商品にあわせ6カ月ごとにする(2)付加運賃を本体運賃に組み込む(3)付加運賃分についても代行徴収手数料を旅行会社に支払う-ことなどを要望した。

 これに対し、航空業界は「6カ月ごとの悠長な改定では、急激な燃料費上昇に対応できない」と猛反発している。
 航空各社は投機マネーの流入などで原油価格が短期間で急騰する事態に対応するため、昨年7月にそれまで不定期だった付加運賃の改定を3カ月ごとに変更したばかり。6カ月ごとに延長すると、その間の急騰で付加運賃が一気に大きく上昇することになりかねない。激しい乱高下で一時的に下がった場合、改定期間が長いと、利用者がそのメリットを享受できない可能性もある。

 国際航空運賃の認可を行う立場にある国土交通省は「当面は民間の話し合い」として静観する構えだが、原油価格がさらに上昇気配を強めるなか、両業界の歩み寄りは難しそうだ。(山口暢彦、前田明彦)

【用語解説】燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)

 航空燃油価格の高騰に伴い2005年1月から国際線に導入された制度。昨年7月に不定期から3カ月ごとの改定に変更された。日本航空と全日本空輸の7~9月の付加運賃は、2~4月の燃料価格の平均に基づき、欧米路線で現行の片道2万円から2万8000円に、ハワイやタイは1万4000円から2万円に引き上げられる。引き上げは日航が昨年7月から5四半期連続、全日空は4回目となる。

--------------------以上引用---------------------------------

私自身は以前書いた記事でこの「特別燃油付加運賃制度」が航空会社に「打ち出の小槌」を与えてしまったのではないかと批判しております。
この問題で航空会社が一番ずるいと思うのは、この「特別燃油付加運賃制度」について消費者への説明、クレーム処理その他一切のことを旅行会社に丸投げしているにもかかわらず、多くの航空会社は旅行会社に対してその対価となる手数料等を一切支払っていないということです。
それだけでも腹立たしいのに今回のツアー代金を燃油サーチャージを含む総額表示にするという話は燃料費の変動リスクを消費者ではなく旅行会社に負わせようとするものです。

例えば30万円の米国行きのパッケージツアーがあったとします。このときの旅行会社の利益は一割の3万円となります。
今回7月の特別燃油付加運賃の値上げ幅は日本航空、全日空で片道8千円、往復で1万6千円となります。
ツアー代金を燃油サーチャージを含む総額表示とした場合、旅行会社の利益の半分以上が航空会社への燃油サーチャージとして消えてしまうことになります。これでは旅行会社は経営が成り立たなくなります。

消費者の旅行代金と特別燃油付加運賃に対する不信感というのはよく理解できます。
しかしながら航空会社が現行の制度を維持し続ける限り、旅行会社としては「総額表示」などということはとても承服できるものではありません。

燃油サーチャージを航空券に切り込む以上、これについての説明責任、クレーム処理の責任は航空会社にあります。燃油サーチャージを航空券に切り込むということは旅行会社側が依頼したわけではありません。燃油サーチャージを旅行会社が代行徴収したとしても、現行制度では旅行会社側には何のメリットもありません。ただお金が右から左へ流れるだけです。
ならいっそのこと、旅行会社は燃油サーチャージの代行徴収を航空会社に対して拒否するくらいの対抗措置を取って見たらいいのではないでしょうか。

そうなれば、航空会社は以前の空港施設使用料のようにチェックインの際に顧客から現金で徴収しなくてはならなくなります。その際の人的負担、時間的手間、顧客への説明責任、クレームの処理等に直面しない限り航空会社側の考え方、体質は変わらないのではないでしょうか。

過激な意見かもしれませんが、旅行会社の経営の根幹にかかわる問題である以上、真剣に考えるべきだと思います。

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May 04, 2008

久々に出かけました

世間はゴールデンウィークだというのに特に何も予定のない私でしたが昨日は久々に家内と二人でドライブに出かけました。
とはいえ、行き先は会社。
実は先々週、会社が西新宿の新事務所に移転し、お祝いの胡蝶蘭をたくさん頂きました。
事務所の入り口のエレベーターホールに飾ってあったのですが、ゴールデンウィークを迎え、手入れすることもできなくなりそうという事で、希望者に譲りますということで、私も一鉢頂きました。
ただなにぶん大きなものなので抱えて持って帰るわけにも行かず、今日車で取りに行ったという訳です。
自宅から甲州街道をひたすら都心へ。ゴールデンウィーク中とはいえ往路はかなり混雑しておりました。

無事会社に到着し、後部座席に胡蝶蘭を乗せて帰宅の途に。
途中府中の手前のイタ飯屋でピザとパスタの遅い昼食をとり帰宅したのは4時過ぎ。
往復100km弱のドライブではありましたが最近遠出していないせいか結構くたびれました。
写真は帰宅後撮影した胡蝶蘭です。
20080503hana

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February 04, 2008

京都に行ってきました

会社の会議で週末、京都へ行ってきました。
一泊二日で会議ばかりで、ほとんど観光などはしませんでしたが、写真を撮ってきましたので何枚かUPされていただきます。

京都は花博のときに来て以来ですが、中央口のほうには新しい駅ビルが出来ていてずいぶん変わっていました。しかし八条口のほうは以前とほとんど変わっていないようでした。
そんな八条口に出たとたんに目に入ったのがこの写真。
080202155441
ビルの二階の緑の看板の文字、見えますか。
議員は引退したものの、同○利権で未だに影で京都を牛耳る野中ひ○む氏の事務所です。
そういえば京都市長選挙が告示寸前ということもあり、市内には候補者の事前ポスターがべたべたと貼ってありましたが、そこにも同○の文字が。
関東に住んでいるとあまりわかりませんが、関西では大きな問題なのを感じさせます。
しかし奈良や京都の市役所で起きている同○出身者による給与詐取事件や、人権擁護法案を部落解放同盟が推進しようとしていることを考えれば、同○問題はいまや差別という名目の一般人逆差別問題と化そうとしているように思えてなりません。

会議で宿泊したのは東寺の洛南会館。東寺の敷地内にありまして、夜は有名な五重塔がライトアップされているのを見ることが出来ます。
080202153628

080202153603
翌朝、すがすがしい空気のもと、お参りさせていただきました。
朝早くから地元の方でしょうか、多くの方が熱心にお参りされていらっしゃいました。
長い歴史と伝統が息づいている古都の息吹を垣間見ることが出来ました。
シーズンオフの京都、観光客の姿はまばらでしたがこの時期は京都の貴重な文化財を間近に見れる時期のようです。東寺の五重塔もこの時期は特別に拝観することが出来るとのことです。
今回は時間がありませんでしたが冬の凛とした空気の中、そのような特別拝観をゆっくり見てみたいと思わせました。

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December 14, 2006

ペーパーチケット全廃に異議あり~その2~

前のエントリーの続きです。

まず、問題を整理するために国際航空券の仕組みを説明しておきたいと思います。

現在、日本国内の旅行会社で発券される航空券はBSP(銀行決済方式)航空券といいます。
旅行会社と航空会社の航空券の決済に銀行が仲介する形です。
旅行会社は航空券を発券する場合、その航空券の支払いをする航空会社を決めます。これをガバニングキャリアとかプレートキャリアといいます。
全ての旅程がA航空会社を利用する場合は、通常A航空会社がプレートキャリアとなり、旅行会社は銀行経由でA航空会社に支払いを行ないます。
例えば往路がA航空会社、復路がB航空会社というような場合はどうなるでしょうか。
旅行会社は航空券を発券する際にプレートキャリアをA社にするか、B社にするか決めて航空券を発券します。
仮にA社をプレートキャリアとした場合、旅行会社は銀行経由でA社に支払いを行ないます。その後A社は復路分の代金をB社に支払う事となります。
但し、この場合A社とB社の間に連帯運送契約(インターラインアグリーメント)がある事が条件となります。
もしA社とB社の間にインターラインアグリーメントが無い場合、A社のプレートを使ってB社の航空券を発券することは出来ません。

さて、現在国際航空券を発券している立場の者として、抱えている問題として下記のようなことがあります。

1.E-チケットにシステムが対応できていない航空会社がある。
現在、航空券を発券できるCRSシステムは日本市場に6社ありますが、この6社のCRSのいずれにもE-チケットが対応できていない航空会社があります。
E-チケットの先駆者である米系航空会社はシステム化が進んでいますが、アジア系の航空会社などは対応が遅れています。特に日本からの出張者が多い中国の航空会社は現状全く未対応の状態です。現状、2008年1月までにE-チケットのシステムを構築できない航空会社は一旦IATA JAPANから脱会してもらう方針との事ですのでそうなった場合、E-チケット対応できない航空会社の航空券は日本の旅行会社では発券できなくなってしまう可能性があります。
そうなった場合、消費者は航空会社のカウンターにて航空券を直接購入せざるをえなくなりますが、航空不況の中、人員をリストラしている航空会社が対応出来るのかどうか、はなはだ疑問です。

2.インターラインチケットの問題
 現状、E-チケットのシステムを構築している航空会社であっても、インターラインアグリーメントを持ちながらもインターラインE-チケットに対応できていない航空会社が多すぎるという問題があります。
例えばA社がB社およびC社とインターラインアグリーメントを持っていたとしても、インターラインE-チケットのシステムをB社としか構築していなければ、インターラインアグリーメントがあってもC社の航空券はE-チケットとして発券できません。
現状E-チケット発券できない場合、ペーパーチケットで対応できますがペーパーチケットが全廃されてしまえば対応出来なくなります。インターラインアグリーメントを持っている航空会社は世界中に数多くあります。中には中南米やアフリカの航空会社もあります。
インターラインアグリーメントのある全ての航空会社とのインターラインE-チケット化をあと1年で構築する事は、事実上不可能であると思われます。

3.旅程変更が発生した場合の問題
 現在日本市場に流通している航空券の大部分は旅程変更や航空会社の変更の出来ない航空券です。
このような航空券は他社区間を切り込む事も殆どありませんし、E-チケット化されてもさほど影響は無いかと思われます。しかし、比率は低いとはいえビジネスマーケットにおいては旅程変更の出来る普通運賃の航空券がまだまだ流通しています。
このような顧客が旅行中に旅程変更した場合、これまでは旅行先の航空会社カウンターに航空券を持ち込み、再発行してもらう必要がありました。
E-チケット化されたことにより、お客様が現地で航空会社のカウンターに出向かずとも、発券した旅行会社で航空券を再発行する事が可能となりました。
しかし航空会社がA社からB社へ変更となるような場合、E-チケットでの発行換えが出来ない場合が現状まだまだ多くあります。
その場合、お客様がA社の現地カウンターに出向き、E-チケットをペーパーチケットに発行換えしてもらい、その航空券をB社に持ち込みさらに再発行してもらう必要があります。

私はE-チケットそのものを否定するものではありません。前述したようなE-チケットの利点は大いに認めるものです。
ただ上記のような問題を解決できないまま、2008年1月と期限を区切ったペーパーチケットの全廃は現状の市場を見ない暴挙であると思います。
少なくともインターラインアグリーメントを持つ航空会社間のインターラインE-チケットシステムが全て構築され、お客様が現状と同じような利便性を確立できるまでは少なくともペーパーチケット発行の余地を残しておくべきであると思います。
航空会社がE-チケット化を急ぐ理由はただ一つ、フライトクーポンの集札や精算などの手間を減らし省力化したいという事です。
確かに航空会社にとってはE-チケット化は経営効率の改善に大きな効果をもたらすでしょう。しかし、これにより顧客の利便性が損なわれるようであれば本末転倒ではないでしょうか。
IATA JAPAN、航空会社の再考を求めたいと思います。

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December 07, 2006

ペーパーチケット全廃に異議あり ~その1~

国際航空券の世界にもITの波が迫っています。航空券のE-チケット化はその最たるものでしょう。
先日配信されていましたこちらの記事をご覧下さい。

航空各社eチケットの利用促進 「紙」全廃まで1年 特典充実“手数料”作戦も
(フジサンケイ ビジネスアイ)

航空各社が、空港のチェックインカウンターで航空券を提示しなくても搭乗券が受け取れる電子航空券(eチケット)の国際線での利用拡大を急ピッチで進めている。国際航空運送協会(IATA)が2007年いっぱいで紙の航空券を全面廃止する方針を決めており、それまでにeチケットを発券するためのインフラを完成させなければ、航空券を発券できなくなるからだ。海外の航空会社の中にはeチケット化を促進するため、従来の紙の航空券を利用する場合には手数料を徴収するところも出ている。

 eチケットは、航空券を紛失する心配がなく、旅行代理店に出向いて航空券を受け取る手間も省けるなどの利点がある。しかし、他の航空会社に乗り継いで目的地まで行く「インターラインチケット」の場合、eチケットを発券するには航空会社同士のシステムを接続しなければならない。航空各社はこのシステム開発に巨額の費用を投じ、07年までに1社でも多くの航空会社を取り込もうと必死だ。

 日本航空(JAL)はこれまで、グループ会社も含め22社への乗り継ぎ便でeチケットの利用を可能にし、全日本空輸(ANA)も現在の19社から今年度中に30社に増やす計画だ。

 JAL旅客営業企画部でeビジネス企画を担当する山岡隆志さんは、「すでに航空券の8割近くをeチケットで発券できるところまできている」と話す。それでも国際線のeチケット率は50%にとどまっている。

 eチケット化促進のため、米ノースウエスト航空やシンガポール航空、独ルフトハンザ航空などの海外航空会社は、従来の紙の航空券の利用には手数料を徴収。これに対し、JALやANAはeチケットの利便性をアピールすることで利用者の拡大をめざし、eチケット利用客にはマイレージポイントをプレゼントなどの特典をつけている。

 また、自動チェックイン機を利用すれば、パスポートと航空会社や便名などの入力だけでスムーズに手続きを完了できるメリットも強調。JALは現在、成田国際空港に27台設置している自動チェックイン機を、eチケットへの移行に合わせさらに増やす計画だ。ANAも「空港での煩雑な手続きを簡素化するのはもちろん、eチケットを素材にさらに新しいサービスモデルができないか模索している」(営業推進本部営業戦略部国際グループの吉岡航さん)という。

【用語解説】eチケット

 これまで紙の航空券に記載されていた出発日、便名などの情報を航空会社のコンピューターシステムに記録することで航空券の提示を不要にする仕組み。電子メールやFAXで送られてくる控えを、チェックインカウンターに提示すれば搭乗券が発券される。航空券の保管コストが削減できるなど旅行会社の負担も軽減されるメリットがある。
(フジサンケイ ビジネスアイ) - 12月4日8時59分更新

-------------------引用ここまで--------------------------

E-チケット、確かに便利な面もあります。
チケットは端末内にあるため、チケットの紛失やフライトクーポンのミスリフトを防ぐ事ができます。
また行程が変更となった場合、航空会社に持ち込まなくても航空券の再発行が出来るなど、便利な面も多くあります。
しかし、記事にもあるように未だE-チケットに対応できない航空会社があることや、「インターラインE-チケット」の問題などまだまだ解決せねばならない問題があるにも関わらず、IATAは2008年からのペーパーチケットの全廃を推し進めようとしています。
私はこの現状に異議を申し立てるものです。なぜならE-チケット化の本質が顧客のためではなく、航空会社の都合によるものである事が明らかだからです。
E-チケット全面導入によるペーパーチケットの全廃が顧客に不利益をもたらす可能性が大いにあります。
それについては次のエントリーから説明していきたいと思います。

ペーパーチケット全廃に異議あり~その2~へ続く

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November 30, 2006

エールフランス、成田/パリ線にA380投入

噂の総二階建て航空機が成田にも就航することになりそうです。

エールフランス 成田-パリに「A380」 輸送量増へ09年夏投入
(フジサンケイ ビジネスアイ)

エールフランス航空は29日、2009年夏にもエアバスの超大型旅客機「A380」を成田-パリ路線に投入する計画を明らかにした。

 同社は現在、成田-パリ間で日本航空との共同運航便も含め週23便を運航している。今後も需要増を見込むが、成田空港発着枠の限界から増便は難しく、「成田発便の輸送量を増やすには、大型機を投入するしかない」(パトリック・アレクサンドル国際営業担当上席副社長)としている。

 A380は総2階建て構造で、これまで最大のボーイング「B747-400」(標準定員416人)を上回る最大555人を輸送できる。
 エールフランスはA380の座席数をファーストクラス9席、ビジネスクラス80席、エコノミークラス355席の計444席とする計画だ。

-------------------------引用ここまで------------------------

エアバス社のA380、先日試験飛行ではじめて成田に飛んできましたが定期便就航が決まったのは始めてです。
現在、エールフランスが成田/パリ間で運用している機材はA330とボーイング777です。
ボーイング777を例に取ればファーストクラス8席、ビジネスクラス49席、エコノミークラス235席ですのでビジネスクラスとエコノミークラスが大幅に増えることとなります。
特に収益の上がるビジネスクラスの席数が増えるのは航空会社にとっては朗報かと思われます。

但し、世界初の総二階建て航空機ということもあり、就航までに乗り越えなくてはならない障壁が存在すると思われます。
エアバス社のHPによると二つのボーディングゲートが必要とありますが、二階席に届くようなボーディングゲートを設置しなくてはなりません。
以前、日本航空がダラス・フォートワース空港に就航した際、従来の空港ターミナルがボーイング747に対応できず、大幅な改修工事(ビルの上層部を削る)を余儀なくされたことがありました。9.11以降日本航空のダラス便は運休となっていますのでせっかくの改修工事も無駄になってしまいました。

A380も日系航空会社の導入の予定は今のところありません。以前のようなハブ空港間を大型機で結びその先は乗り継いで小型機で、というハブandスポーク的考え方が廃れ、直行便が好まれる今の時代、需要が少なくとも目的地へ直接飛べる中小型機の新規導入を日本航空、全日空とも進めています。
エールフランスも成田空港の発着枠が取れないという事情から導入を決めたようですし、今後、A380を成田に導入する可能性があるのは現状シンガポール航空くらいではないでしょうか。
コンコルドと同じように時代の徒花となってしまうのか、それとも起死回生の導入があるのか、他社の動向も踏まえつつ注目していきたいと思います。

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June 08, 2006

W杯観戦ツアー 今度は詐欺か?

またまたW杯の観戦ツアーがらみでトラブルです。

<サッカーW杯>観戦ツアー、幽霊業者が募集

サッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会のチケット付き観戦ツアーを企画していた東京都内の業者が、旅行業者登録がないのにあるかのように装って客を募集していたことが分かった。業者が「所在地」とする場所には、別会社が以前から入居しており、7日現在連絡がつかない状態だ。業者は1億円近い金を集めていたとみられ、W杯チケットをめぐる大型詐欺事件に発展する可能性が出てきた。
 この業者は、所在地を中央区銀座1とする「WC―tours(ツアーズ)」。W社はHPで、「東京都知事登録旅行業第3―2168号」「日本旅行業協会正会員」などと記しているが、都は「この登録番号は、W社とは別の業者だったが、90年1月に廃業し、すでに登録を抹消している」という。日本旅行業協会も「現在も、過去にもW社が加盟していた事実は一切ない」としている。
 ホームページ(HP)でW社が所在地としている銀座のビルには、別会社が入居している。この別会社関係者は「昨年5月からうちが入っているが、W社は聞いたことがない」と話している。
 W社はHP上で、申し込みの方法として、「申し込み翌日より3営業日以内に申し込み金の全額を銀行振り込み頂きます」「期間内に入金確認できない場合は、自動的にキャンセル扱いとなり、キャンセル待ちの客に随時紹介させて頂きます」などと記載。客に支払いを急がせていた。
 毎日新聞が今月1日に、HP記載の番号に電話をかけたところ、男性が「チケットは200枚用意した。現地で手渡しだ。これまで欧州サッカーツアーで手配したことのある会社を通じて入手した。ツアーは20~30種類で35万円~90万円。ほとんど残りはない」と答えていた。しかし、その後連絡が取れなくなった。
 W社のHPによると、日本代表の試合や準決勝、決勝などのチケット付き試合観戦ツアーを企画。22本のツアーを予定してしていたが、「1次募集(150人分)と2次募集(90人分)はすべて完売した」としている。また、新たに日本戦チケットを獲得できたとして、35万2000円~76万5000円の価格で追加募集を行っている。
  ◇
 東京都産業労働局によると、W社に関する問い合わせは今月1日から7日午前までに計8件あった。「この番号は実際に登録されているものか」という内容が多かったが、うち3件は既に代金を払い込んでしまったという。担当者は「正規に登録している業者なら都として指導できるが、登録番号を偽装している業者には、直接指導できない。相談内容からすると、詐欺にあたるようなケースもあり、注意を呼びかけている」と話した。【永井大介、安高晋】
(毎日新聞) - 6月7日15時5分更新

どうやら今回は悪質な詐欺事件のようです。
それにしてもうまい話はこの世にはありません。チケットつきのW杯観戦ツアーなんて眉唾物だと思って下さって結構です。また特にインターネットだけで募集しているような旅行会社には今回のような詐欺まがいの会社もあります。安いツアーをインターネットで探すのは結構ですが当然リスクもあります。そのような悪質な会社に引っかからない様、十分注意してくださいね。
業界人からのアドバイスでした。

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June 01, 2006

「チケット付き観戦ツアー」なんて眉唾物

サッカーW杯観戦ツアーのチケットでまたもトラブルです。

<W杯チケット>「ツアー代金返して」マックス社に殺到

 サッカー・ワールドカップ(W杯)のチケットで再びトラブルが起きた。31日明らかになった東京都内の旅行会社によるチケット付きツアーの突然の中止。「プラチナチケット」と呼ばれ、入手困難なための宿命なのか。開幕まであと8日に迫り、8年前の悪夢がよみがえる。【永井大介】
 トラブルが表面化した「マックスエアサービス」が入る東京都千代田区内のマンション入り口には31日午前10時ごろから、ツアー申込者が訪れ、説明を求めた。6人の社員が対応したが、電話も殺到、回線はパンク状態となった。
 マ社によると、募集したツアーは、日程や観戦試合数などの組み合わせで26種類。中国国際体育旅游公司からチケットを入手予定だったが、30日夕方までに連絡が取れず、入手は困難と判断し、すべてのツアーのキャンセルを決めたという。決定した時点で、1080人分1200枚が申し込んだ状態だった。
 ◇「公司にだまされた」…マ社長が謝罪
 マ社の指田清一社長は31日午後6時から会見した。冒頭、「中国国際体育旅游公司にだまされた。ツアー申請者の期待を裏切ったことを深くおわびしたい」と謝罪した。
 指田社長によると、知人の中国人男性から公司を紹介され、今年1月に3744人分のチケット入手を依頼する契約を結んだ。公司から「チケット代を払ってもらわないと、チケット確保は出来ない」と要求され、申請者の名簿を渡し、チケット代約8000万円を支払った。
 契約には「公司がチケットを取れなかった場合、受け取った金額はマ社に全額返済する」と記されていた。しかし、29日には公司側から「まだ入手できない。あと3日待ってくれ」との話があり、同日夕から連絡が取れなくなったという。
 チケットの入手方法について、公司は「北京五輪があり、各国大使館との間でW杯チケットと五輪チケットを交換する約束が出来ている」と説明していたという。指田社長は「申請者には全額の返済だけでなく、精神的被害の補償も検討したい」と話した。
(毎日新聞) - 6月1日1時58分更新

正直な話、未だにW杯の観戦ツアーなんて企画している旅行会社があったこと自体が驚きです。
この会社、スポーツ観戦やスポーツ留学を専門に手配している旅行業者のようですが、上記の記事を読む限り脇が甘いというか詐欺に引っかかったという感じです。
大手旅行会社はフランスW杯の際のチケット騒動で痛い目にあっております。あの時は現地オペレーターに手配を依頼していたところ、結局手配できずトラブルになったわけです。あれ以来、独自ルートでチケットの入手が出来ない以上、W杯観戦ツアーの催行はしないというのが多くの旅行会社の常識になったと思っておりました。
今回マックス社としては独自ルートでチケットの入手が可能になったと判断して観戦ツアーを催行したのでしょうが、今回のいきさつを冷静に考えるとおかしな点が多すぎるように感じます。

8年前の教訓が生かされなかったことは残念に思いますが、一般消費者の皆様も大手旅行業者がW杯の観戦ツアーに参入していないという事実をかんがみて、「W杯のチケット付き観戦ツアー」なんて見かけても眉唾物と思って頂いたほうがいいと業界人の一人としては思います。

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February 27, 2006

またまた値上げ 国際線航空運賃

日系航空会社2社が相次いで国際線の燃油サーチャージの値上げを国土交通省に申請しました。

全日空:国際線「燃油特別付加運賃」(燃油サーチャージ)の改定を申請
(1月20日付 プレスリリース)

日本航空:国際線「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」設定のお知らせ

航空燃料の高騰が続く中、致し方ない値上げかもしれませんが、欧米線で片道8,000円という金額はもはや尋常ではないと思います。
燃油サーチャージについては未だに不透明な部分を感じることが多いのです。そもそもこの制度の導入により、国際航空運賃の値上げについてのルールが分かりにくくなってしまったと思うのです。

国際航空運賃の改定についてはこれまでIATA(国際航空運送協会)の中の協議で運賃改定の方向性が定められ、それに基づく政府間協議で改定が行なわれておりました。
一方、2001年9月11日の米国同時多発テロの発生により、航空保険料が高騰しその差額を顧客に転嫁するために航空保険特別料金という名目で運賃とは別に徴収することとなりました。

航空保険特別料金の徴収方法としては
1)Qサーチャージとして運賃内に含む形で徴収する(米系キャリアが中心の方法)
2)運賃と別に差額としてTAXと同様に徴収する(米系キャリア以外の方法)

の2種類に分かれました。
その後航空燃料が高騰するとともに、もともと航空保険特別運賃設定のために作られたルールをそのまま流用し、この部分で燃油サーチャージを一緒に徴収するというやり方が一般的になりました。
すなわち、通常の運賃とは別に料金を徴収する仕組みができたことにより、航空会社は通常の運賃値上げ以外の方法で顧客より運賃を徴収する「打ち出の小槌」を手に入れることになったといえるのです。

「燃油サーチャージ」の取り扱いは各キャリアごとに徴収額も徴収方法もまちまちです。航空券を発券している旅行業者の立場としては本当に面倒でややこしいルールとなってしまっているというのが実態です。
また、4月より国際航空運賃自体の一部値上げという情報も入ってきています。今後航空燃料の更なる高騰が続けば顧客に対する負担はより大きなものとなると思われます。

燃料の高騰により厳しい状況に直面している業界は航空業界だけではないと思います。他の運送業界においても影響は大きいものと思われます。しかしながら「燃油サーチャージ」を導入した業界が他にあるでしょうか。キャリアに「打ち出の小槌」を与えてしまっているような現状に私は非常に疑問を感じます。

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October 31, 2005

郷に入らば郷に従え

私、毎朝TBSラジオの「森本毅郎スタンバイ」を聞きながら通勤
するのを日課としております。

さて、本日の朝は冒頭から森本さんの愚痴で始まりました。
先週「森本毅郎スタンバイ」のスタッフはドイツより放送を行なって
おりました。ハンブルグ、プラハと取材を終えて、金曜日にプラハから
ルフトハンザ便にてミュンヘン経由で帰国する予定だったようです。

ところがプラハからミュンヘンへ飛ぶ便が霧の為遅延し、東京行きの
便が定時で飛んでしまったため、わずか30分の差で乗り継ぎ出来なくなってしまったとのことでした。わずか30分なので遅れた便を待ってくれてもいいだろうに、と言う愚痴がまず一件。
さらにフライトが翌日の便に振替となり、その夜の宿泊ホテルの手配
に3時間半立ったまま待たされたということに愚痴。
その間詫びの一言もなく、自分の担当業務が終わった係員はさっさ
と帰ってしまい、さらにその場の係員も、客を待たせているにも
かかわらず担当者同士談笑し合って気にもしない。
遅延は天候のせいだからと悪びれる事もなく対応する姿にさらに
愚痴。そしてレストランや商店でも笑顔ひとつないとドイツ人の
対応に愚痴。
そして、翌日の便で帰国したものの、スタッフ12人のバゲッジの
うち、8名分が行方不明となってしまったとのこと。

スタッフの皆様、運悪くこのようなアクシデントに巻き込まれて
しまったこと、ご愁傷様です。
日本人として、このような応対を受けた事、同情いたします。
日本人の感情としては実に良く分かる憤りだと思います。

ただ今回のドイツ取材については、先週の月曜日の朝にルフトハンザ航空のお偉いさんのインタビューが10分近くも放送された事を考えれば、今回のドイツ取材についてルフトハンザ航空がスポンサーとしてついていた事は明らかと思います。
現にプラハからミュンヘンに到着した際、東京便が飛んだ後だったと
してもフランクフルトまで出れば日系航空会社の夜便があったことを
考えても、やはりチケットが他社に振り替えできないチケットだったと
いうことが考えられます。

そして外国の航空会社を使う以上、上記のような対応は普通である
ということも頭に入れておく必要があると思います。
特に天候が原因の場合、普通空港職員は謝罪等は行ないません。
そして自分の持分のみきちんとやればよいと考えるのが彼らの
メンタリティです。日本人のメンタリティから考えれば信じられない事
と思われますが、何かあったときに日本人が満足する対応を求める
ならば、日系航空会社を使うべきであると思いますし、現にそういう
対応を求めて日系航空会社を利用する人々も多いということも
これまた事実です。

古人曰く「郷に入らば郷に従え」。外航を利用する以上、何かあった
時の対応についてはそれなりの覚悟が必要だと思います。

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